日本でのタバコ対策の実情とは?他国と比べ遅れている理由を紹介!

ここ数年で、日本のタバコ対策は急激に進んでいます。しかし、海外の人からすると日本のタバコ対策は遅れていると言う人もいます。ただ、喫煙者のなかには日本のタバコ対策が厳しいと思っている人もいるでしょう。
そこで今回は、日本で行われているタバコ対策の現状。さらに、海外と比べ日本のタバコ対策が遅れていると言われる理由を紹介します。
日本でも、喫煙に対する意識は変わっているけれども…
日本では以前、タバコの宣伝コマーシャルがテレビ上で流れていましたが、現在ではタバコのコマーシャルもほとんど流れていません。
さらに、タバコを吸う人がカッコイイと言われていた時代もありましたが、現在ではカッコ悪いと答える人も増えました。
つまり、喫煙者に対するイメージが悪くなっているのです。今回の記事を読んでいただき、日本のタバコ対策について知っていただくのと同時に、今後喫煙者の生活がどのくらい厳しくなるのか想像していただければ幸いです。
日本で行われているタバコ対策とは?
早速ですが、日本ではどういうタバコ対策が行われているか見てみましょう。国内でどういう対策が行われているか感じながら読んでみるといいかもしれません。
1.歩きタバコ禁止条例
全国各地で歩きタバコの禁止条例が制定されています。これは、受動喫煙の防止の他、すれ違い際にタバコでの火傷が起こらないようにという願いも込められて作られました。
ちなみに、違反をすると罰金を支払わなければなりません。これもあってか、現在では歩きタバコをしている人も相当減っています。
2.屋外灰皿の撤去
コンビニエンスストアなど、屋外灰皿が設置されている場所もありますが、現在では撤去している場所もあります。タバコの灰で店舗付近が汚れることを嫌っている店員もいるようです。
また、人通りが多い場所に喫煙所があると、受動喫煙の被害を与えてしまう恐れもあるという理由で、コンビニエンスストアから灰皿を撤去する人もいます。
3.分煙化・全面禁煙化の飲食店
分煙化や全面禁煙化を進める飲食店も増えているのです。曜日や時間帯によって使い分ける店舗もあれば、連日禁煙席を設けている店舗もあります。
現在では、全面喫煙可の飲食店は減っているのです。
4.厚生労働省での禁煙マニュアル作成
厚生労働省で、禁煙マニュアルも作成しています。
例えば、禁煙をする際に大事なことは何か?禁煙のメリットは何か?など、禁煙を手助けする情報がマニュアルに記載されています。
また、DVDもありパソコン上で学ぶことも可能です。
5.タバコ価格の値上げ
喫煙者を減らすために、タバコ価格の値上げも行われています。銘柄によっては、発売当初の金額と比べ5倍近く値上がりしている商品もあります。
現在では、タバコ価格の内半分以上は税(タバコ税・消費税合わせたもの)です。今後も、タバコ価格は上がるでしょう。
6.非喫煙者への優遇
非喫煙者へ対して優遇されているものもあります。
例えば、ある会社ではタバコを吸わない人や禁煙にチャレンジしている人へ手当を付ける。また、生命保険会社によっては、非喫煙者の保険支払額が喫煙者より安くなるというように、非喫煙者が優遇を受けることも多いです。
7.禁煙アイテムの開発
禁煙アイテムの開発もここ数年で活発化しています。ニコチネルパッチ・ガム。電子タバコなど手軽に使える禁煙アイテムがいろいろ製造されています。
日本禁煙学会が中心となり禁煙を促進しようとしているのです。
8.禁煙セミナーの開催
職場や病院、保健所などで禁煙セミナーの開催をすることもあります。また、喫煙者向けのカウンセリングを行っている場所も。それを有効活用し、禁煙に成功する人もいるのです。
日本のタバコ対策が世界と比べ遅れていると言われる理由
日本で、たくさんのタバコ対策が行われていると感じた人もいるでしょう。しかし、世界各国と比べると日本のタバコ対策は相当遅れていると言われています。なぜ、世界と比べ遅れていると言われているのか見てみましょう。
1.タバコが吸える場所が多い
国内でタバコが吸える場所は、まだまだ多いと言われています。ホテルの客室や飲食店でも喫煙できる場所はたくさん存在します。
他国では、屋内全面禁煙化を徹底している場所もあるので、日本のタバコ対策は遅れていると言われるのです。
2.タバコ価格が安い
日本では高いタバコといっても500円前後です(2017年6月現在)。しかし、イギリスでは1箱1000円超。オーストラリアでは1箱2000円超で販売されています(レートによって金額は多少変わります)。
日本が海外のタバコ価格に合わせるとなれば、国内のタバコ価格はもっと上がるでしょう。
3.タバコを販売する店舗が多い
国内では、至る場所でタバコが販売されています。コンビニエンスストアやスーパー、駅の売店などあらゆる場所で購入が可能です。すなわち、日本はタバコを比較的手に入れやすい環境なのです。
国によっては、タバコの販売を自粛している場所もあります。今後、日本でもタバコの販売規制がかかるかもしれません。
4.国が思い切った禁煙対策をしない
厚生労働省が中心となって、受動喫煙対策の法律を制定しようとしていますが、決定されないことも。
さらに、国内での禁煙対策は部分的に行われることが多いので、大きく喫煙者が減らない状況になっているとも言われています。
国とJTの間で円滑な話し合いが進んでいないのも、一つの原因かもしれません。
喫煙者にとって今後も住みづらい世の中に…
今後の日本は、喫煙者にとって住みづらい世の中になるでしょう。最後に、タバコ対策が今後も日本で進んでいくと、喫煙者にどういうデメリットが起こるか見ていきます。
タバコを吸う場所を探すのにイライラする
今後、タバコ対策が加速すれば屋内や屋外での喫煙スペースが減ります。すると、喫煙場所を探すだけでイライラする原因に。
喫煙スペースを探すのに時間がかかり、無駄な時間を過ごしてしまう恐れもあるでしょう。現在、社内に喫煙所があると安心している人も、もしかすると喫煙スペースが撤去されるかもしれないので油断はできません。
場所によっては、全面禁煙になるかも
現在では都市部を中心に、タバコ対策は進んでいます。今後、市の条例でタバコの全面禁煙化が制定されてしまうと、外出中に喫煙できなくなる恐れも。
そのため、自宅でしかタバコが吸えない状況になり、生活を送るのも苦しくなるかもしれません。
喫煙者に対する目が厳しくなる
タバコ対策がどんどん行われることで、喫煙者に対するイメージもどんどん悪くなるかもしれません。そのため、タバコを吸っているだけで人格否定される機会が増える恐れも。
外見や中身がパーフェクトな人でも、喫煙者と言うだけで周りの人が見る目も変わるかもしれません。
タバコが禁止薬物になる可能性も0ではない
タバコが禁止薬物になる可能性も0ではありません。
例えば、現在日本で禁止されている薬物も、昭和中期までは使用可能だったものもあります。今後も喫煙者が減り続ければ、数十年後には日本でタバコが吸えなくなっているかもしれません。
まとめ
日本でのタバコ対策は、今後も進んでいくでしょう。特に、2020年には東京オリンピックもあるので、受動喫煙を中心にタバコ対策を打ち出すと思われます。
今後、喫煙者としてストレスを溜めたくない人は、禁煙に取り組むことをおすすめします。