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肺の病気だけではない!喫煙と生活習慣病の関係

タバコを吸うことによって健康に害を与えることは多くの人が知っているでしょう。タバコによる健康の害と聞くと、真っ先に肺など呼吸器の病気をイメージすることが多いかもしれません。これはもちろん正解ですが、喫煙は肺の病気だけでなく、生活習慣病と関連があることも指摘されています。そこでこの記事では、喫煙と生活習慣病の関係について解説いたします。

 

1.生活習慣病についておさらい

生活習慣病は、毎日の生活習慣によって引き起こされる病気のことです。具体的な病気には、糖尿病や高血圧、脂質代謝異常など皆さんも聞いたことあるの病気が挙げられます。

生活習慣病の怖いところは、気づかないうちに病気が進行して心筋梗塞や脳卒中など心臓や脳など重要な臓器の血管に障害を引き起こすことです。これらの病気は、命を落とす原因となったり、一命を取りとめたとしても、麻痺などの障がいが残ることもあるので、その後の生活の質を著しく下げてしまう可能性があるのです。

ちなみに、最近よく聞くメタボリックシンドロームですが、こちらは内臓脂肪が蓄積している状態で、生活習慣病の予備軍といえます。

 

2.日本人の死亡原因の6割が生活習慣病によるもの

厚生労働省の統計によると、日本人の3大死亡原因は、がん・心臓病・脳卒中であり、国民の60%がこれらの病気で亡くなっていることが分かっています。実はがん、心臓病、脳卒中は、不規則な生活によりリスクが上がる生活習慣病です。つまり、日本人の半数強が生活習慣病によって命を落としているのです。

 

(1)生活習慣病とタバコの関係

生活習慣病の原因となる生活習慣には、食事や運動習慣がイメージされやすいのですが、実はタバコも重要な項目のひとつ。タバコの中に多く含まれている化学物質のうち、200種類もの有害物質が含まれており、体の臓器に悪影響を与えます。

まさにタバコを吸うことは自分から有害物質を取り込んでいるということ。喫煙している人は、タバコの1本1本が健康や寿命を損ねていることを意識する必要がありますね。

 

3.タバコでリスクが上がる生活習慣病の数々

次にタバコによって、どのような生活習慣病のリスクが上がるのか見ていきましょう。

(1)がん

がんは、体の突然変異を起こした細胞が異常に増殖することで、体のさまざまな器官を侵してしまう病気です。以前までは、がん=死という印象がありましたが、近年の医療技術の発達により、がんになった後の平均余命は伸びてきています。

日本人の死亡原因の1位でもあるがんは、生活習慣による発病することのあるれっきとした生活習慣病だともいえるでしょう。タバコは肺がんをはじめとするいくつかのがんのリスクを上げることが明らかになっています。

がんにかかると、手術や化学療法などにより治療費が長期にわたってかさむことも。禁煙でリスクを下げることができるのなら、早くした方がよいですね。

 (2)心臓病や脳卒中

タバコに含まれているいくつかの有害物質は、体の血管にも悪影響を与えます。具体的には以下の通りになります。

  • ニコチン:血管を収縮させる作用があるため、血液の流れが悪くなる。また、ニコチンが交感神経を刺激することで、血圧が上がる。
  • 一酸化炭素:血液中の酸素を運ぶヘモグロビンと結びつき、酸素不足を招くため、体が血液を生産するようになる。
  • 活性酸素:血管の壁を傷つけ、血管のこぶ(プラーク)ができやすくなる。

このように、タバコにより動脈硬化になり、血管が詰まったり、やぶけやすくなることで心臓病や脳卒中になるリスクを上げるのです(動脈硬化:血管の内側の壁が厚くなったり、硬くなることで、血管の内腔が細くなり、柔軟性を失ってしまう状態のこと)。

 

 (3)糖尿病

食事をすると、血液中の糖分(血糖値)が上がりますが、この糖分を体の細胞に取り込む役割があるのが、すい臓から分泌されるインスリンです。血糖値が上がった後、インスリンが分泌されることで血糖値が下がり、コントロールされています。

生活習慣病による糖尿病は、偏った食生活や運動不足などが原因で血糖が高い状態が続き、インスリンを大量分泌させるためにすい臓が疲へいすることで起こります。糖尿病になると、インスリンの分泌がスムーズに行かなくなるので、自力で血糖値をコントロールすることが難しくなります。

タバコを吸うと、血糖値が上がりやすくなったり、インスリンの働きを手助けする善玉ホルモン減少することで、糖尿病のリスクを上げることが明らかになっています。喫煙者では非喫煙者と比較して、糖尿病にかかるリスクが1.44倍(※1)高いというデータがあります。

 

糖尿病で治療中の人もタバコに注意

現代人にとって糖尿病は割と身近な病気のひとつであり、糖尿病にかかり治療を行っている人もいるかもしれません。糖尿病が進行すると、血糖により血液がドロドロとした状態になり細い血管が障害され、いくつかの合併症を引き起こします。

 

糖尿病の合併症は、治療による血糖コントロールがうまくいかない場合に、発生するリスクが高くなりますが、実はタバコも要因のひとつ。たとえば、糖尿病患者でも、喫煙者と非喫煙者を比較すると、非喫煙者の方が非喫煙者と比較して、注射するインスリン量が15~20%、さらにヘビースモーカーでは30%(※)多いというデータがあります。また、合併症のである腎臓や目の障害は、喫煙者の方がリスクは高くなるのです。

 

 (4)脂質代謝異常

ひと昔前までは「高コレステロール血症」と呼ばれていた、脂質代謝異常。脂質代謝異常は、血液中の質の悪い脂質が増加した状態です。脂質代謝異常のベースに肥満が関係していることも多く、中年以降によくみられる症状でもあります。

脂質代謝異常のなにがいけないかというと、血液中の脂質が増えることで動脈硬化が進行してしまうこと。動脈硬化になると血管が詰まりやすくなり、先に説明した心臓や脳などの病気を引き起こす原因になります。タバコは脂質代謝にも影響を与え、血管の中の悪玉コレステロールを増やして、善玉コレステロールを減らすことが分かっています。

 

 (5)胃・十二指腸潰瘍

タバコに含まれているニコチンにより、血流が低下することで、胃腸の機能が低下し、一胃潰瘍や十二指腸潰瘍のリスクが上がります。

 

4.今からでも遅くない!禁煙の効果

生活習慣病の予防のためには、禁煙が絶対におすすめです。しかし、すでにタバコを大量に吸ってきた人のなかには、「今さら禁煙してもムダかもしれない」と思っている人もいるかもしれません。

結論からいえば、病気によっても異なるものの、禁煙すれば生活習慣病のリスクを下げることができます。具体的には次のようにいわれています。

  • 心血管疾患の場合、禁煙直後からリスクを下げる効果がある。
  • 糖尿病の場合、禁煙歴1年間でタバコを吸わない人と同程度までリスクが下がる。

生活習慣病を予防するために、禁煙を始めたいと考えている人は、遅いとは思わずにこれから始めてはいかがでしょうか。

 

5.まとめ

タバコを吸うことは生活習慣病のリスクを上げるものです。また、タバコを吸っている人はお酒を飲む確率も高くなるの傾向もあるので、注意が必要です。その一方で、病気によっては、禁煙によってリスクを下げることができます。今現在タバコを吸っている人で、自分の健康が気になるという人は、禁煙を始めることをおすすめします。

引用:

  • ※1:中村正和 / 糖尿病の治療も予防も禁煙が大切です / http://www.osaka-ganjun.jp/effort/cvd/training/teaching-materials/pdf/tou_kinen_01.pdf

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