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知っている?タバコで心筋梗塞のリスクが上がる理由

現在タバコを吸っている人の中には、喫煙が健康に悪いというイメージはあるものの、肺以外の病気のリスクを上げることをよく知らないという人もいるでしょう。

タバコを吸うと、心筋梗塞などの動脈硬化による病気を引き起こす原因になります。この記事では、タバコが心筋梗塞のリスクを上げる原因やメカニズムについて解説します。

 

1.心筋梗塞とはどんな病気?

心筋梗塞は、心臓の血管がなんらかの理由で詰まる病気です。心臓は全身へ血液を送るポンプの役割がありますが、血管が詰まってしまうことで、心臓の細胞に必要な酸素が届かず、壊死してしまうことも。そのため、心筋梗塞は命を落とすリスクが高い病気の1つでもあります。

日本生活習慣病予防会の報告によれば、2016年に急性の心筋梗塞で亡くなった方は、約3万7千人(※1)です。そのうち、17%(※1)の方が、病院に搬送される前に、亡くなっているのです。

 

心臓の血管が詰まる原因は?

心臓の血管が詰まる原因には、まずは加齢による老化があります。年を重ねるごとに、体の衰えは感じていくものですが、加齢により老化するのは、体を構成する細胞も同じです。心筋梗塞にかかわる体の老化は、主に血管となります。それでは、心筋梗塞が起こるメカニズムについて、具体的にみていきましょう。
  1. 血管の弾力性が失われ、傷つきやすくなる
  2. 肥満や脂肪代謝異常(俗にいう高脂血症のこと)により、血液がドロドロになる。
  3. 血液の脂肪分が、血管の傷ついた部分に蓄積していき、血管の中が狭くなる(動脈硬化)。
  4. 血管の通りが悪くなることで、血液の流れがスムーズに行かなくなり、血の塊り(血栓)ができやすくなる。
  5. 体の血管の中にできた血栓が、血液の流れにのって、心臓にたどり着くことで心筋梗塞が起こる
このように、血管の老化や、血液がドロドロになることで、動脈硬化が起こることで心筋梗塞は起こります。ちなみに、動脈硬化で心臓の血管が狭くなる状態を狭心症といいます。また、血栓が脳に行けば脳梗塞になり、動脈硬化により心臓や脳など、体の重要な臓器にダメージを与えるのです。

 

2.心筋梗塞の症状にはどんなものがある?

心筋梗塞とタバコの関係についての説明をする前に、ぜひ知っていただきたいのが、症状です。心臓で起きる心筋梗塞は、胸が痛くなるのはないか…と考える人もいるかもしれませんが、そのほかにも、次のような症状が前もって現われることがあります。
  • 動悸、息切れ
  • 冷や汗、顔面蒼白
  • 肩や腕の痛み
心筋梗塞では胸の痛みは数十分から数時間にわたることもあります。特に、急性の心筋梗塞では、激痛が走ることでよく知られています。急性の心筋梗塞では、6時間以内に治療を開始することが大切で、放っておくと命を落とす危険性もあるものです。上記の症状が現われたら、早急に医療機関を受診する必要があることを知っておきましょう。

 

3.心筋梗塞のリスクが高いのはこんな人


命を落とすリスクもある心筋梗塞ですが、加齢による血管の老化だけでなく、日々の生活習慣も関係している病気です。心筋梗塞を引き起こす生活習慣には次のものがあります。
  • タバコ
  • 肥満(特に、内臓脂肪の多いメタボリック・シンドロームの方)
  • 高血圧
  • 糖尿病
  • ストレス
  • 家族歴
ここで、1つ1つの心筋梗塞のリスク因子について、見ていきましょう。

メタボ体型の肥満は、血液中の脂質が増えることで、血液がサラサラでなくなるのはイメージしやすいですよね。同様に高血圧も、血管に対する血液の圧が増えるので、脳出血などの動脈硬化のリスクの1つです。糖尿病は、生まれつきのものと、生活習慣によるものがありますが、後者では肥満型の人に多くみられる病気の1つです。さらに、糖尿病は脂質の代謝にも影響を与えることが明らかになっています。

家族歴は、病気の遺伝要素について言及しているものですね。そして、いよいよタバコですが、心筋梗塞とどのように関わっているのか、具体的に見ていきます。

 

4.タバコが心筋梗塞のリスクを上げるわけ

喫煙と心筋梗塞の関係についてですが、原因の1つにはタバコに含まれているおなじみの有害物質にあります。心筋梗塞のリスクを上げるタバコの成分については、以下のものになります。

 

・ニコチン

タバコの害でもよく挙げられるのがニコチンです。ニコチンには依存性があるため、タバコが習慣化しやすい原因である物質です。ニコチンには体をアクティブなモードにする交感神経を優位にする働きがあります。

これにより、血管が収縮したり、心拍や血圧が上がったりすることになり、動脈硬化である人に心筋梗塞を引き起こしやすくなるのです。

 

・一酸化炭素

一酸化炭素は、ものが不完全燃焼したときに発生する成分です。タバコに直接含まれている成分ではありませんが、喫煙をすることで体に取り込まれます。

一酸化炭素が心筋梗塞に影響を与える理由は、酸素不足なるためです。一般的に血液中の酸素はヘモグロビンという物質によって運ばれており、細胞で酸素が放出されます。一酸化炭素はヘモグロビンと結びつきやすい性質があり、そのままの状態で安定してしまうため、細胞に必要な酸素を放出することができなくなるのです。

細胞に酸素が行かなくなると起こるのが、壊死です。つまり、細胞が死んでしまうのですね…。

 

そのほかにも、喫煙により、次のような体の変化が起こることが分かっています。
  • 酸化ストレスや炎症が増える
  • 血液の粘性にかかわる物質(血小板やフィブリノーゲンなど)が増加し、動脈硬化を進める
動脈硬化により心筋梗塞のリスクがあるのに、そこへさらに追い打ちをかけてしまうのがタバコなのです。

 

5.実際にタバコを吸うと、どのくらいのリスクが上がるか?


いくら喫煙により心筋梗塞のリスクを上げるからと知っても、タバコを吸ったからといって、すぐに心筋梗塞が発症するわけではありません。そのため、なんとなくタバコを吸い続けてしまうという人も多いのではないでしょうか。以下に、タバコと心筋梗塞についてのデータを紹介します(※2)。
  • タバコを吸っている人の心筋梗塞にかかる確率は、タバコを吸っていない人の2~3倍
  • タバコを吸っている人が突然死する確率は、タバコを吸っていない人の5~10倍
タバコを吸ったときや吸った日は、そうでないときよりも血圧が高くなることが分かっています。基準値以上の血圧は、血管に負担を与えるもの。また、ふだんから喫煙している人の血管は、喫煙していない人に比べて、血管が硬い傾向にあるものです。

タバコを吸うことで、知らず知らずのうちに体の血管を傷つけ、心筋梗塞などの大きな病気につながる恐れがあるのです。

 

6.心筋梗塞を防ぐためにも、禁煙を始めよう

心筋梗塞などの健康に重大な影響を与える病気は、予防することが大切です。特に、動脈硬化は肥満の方や高血圧をお持ちの方で、喫煙をしている場合は、禁煙に取り組むことが重要です。すでに、持病で医療機関にかかっている人は、かかりつけの医師に相談してみましょう。

また、これまでタバコの害について、あまりよく知らなかったという人も、タバコの1本1本が体の健康に影響を与えていることを知って、まずは卒煙について興味を持っていただければ幸いです。

 

引用:
  • ※1:日本生活習慣病予防会 / 生活習慣病の調査・統計「心筋梗塞」 / http://www.seikatsusyukanbyo.com/statistics/disease/myocardial-infarction/
  • ※2:国立循環器病センター 循環器情報サービス / 飲酒・喫煙と循環器病http://www.ncvc.go.jp/cvdinfo/pamphlet/general/pamph32.html#anchor-4
参照:
  • 日本動脈硬化学会 / http://www.j-athero.org/

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ライター紹介 ライター一覧

風上マキ

看護師として呼吸内科の勤務経験があります。卒煙を考えているみなさんに有益な情報をお届けします。

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